
最近TVや雑誌でも聞くことが増えた、サスティナブルという言葉。
なんとなく、「地球に優しい」ような雰囲気ということはわかっているけど、カタカナで外来語だから曖昧…という人も多いかもしれません。
そこで、本来の意味と、サスティナブルにまつわることを、簡単にまとめました。
サスティナブル (Sustainable)とは?
サスティナブルとは、英語の Sustainable をカタカナ読みした言葉。本来、「継続可能な、持続可能な」という意味を持ちます。
雑誌やTVで聞くことが増えた、サスティナブルは、本来の意味が転じて、「人、社会、環境にとって”継続的に” 未来を創造することが “可能な“〜」という意味で使われていることがほとんどです。つまり、「人、社会、生態系、環境にとって、将来も有益である」といった感じです。
ポイントは、「エコフレンドリー」のように生態系や環境だけに焦点を絞ったものでなく、社会全体、人類の未来も考慮している点。
特に、下記のようなことに考慮し、実行している場合、人、社会、環境にとって将来的にプラスになるとされ、サスティナブルであると言われています。
- 地球温暖化を止めるための行動
- 資源を守る (水資源、自然資源、生態系、環境、文化遺産など)
- 責任ある生産と消費行動
- ジェンダーイコーリィティ (男女平等/ 性別を問わない公平さトランスジェンダーなども含む)
- クリーンエナジー(再生可能エネルギー、グリーンエネルギー)の利用
- 倫理的で道徳的な行動(エシック)
- 平等
- 貧困・格差
- 教育
- 平和と公平性
などです。
生活の中でのサスティナブル
サスティナブルな暮らしを楽しもうとすると、まずは、自分自身の消費行動を見直すところからスタートする人が殆どです。廃棄後にリサイクルできるか、使い捨てにならないか、省エネかどうか、など少しずつ実践が可能です。
特に、身近でよく聞く、サスティナブルファッションを例に見てみましょう。
サスティナブルファッション

サスティナブルファッションは、人、社会、環境の未来に配慮したファッションのことを指します。
具体的には、
- 地球環境に悪影響が少ない素材を使っている
- リサイクル、コンポスト可能な素材の利用
- リユース、アップサイクル、リサイクルした素材の利用
- 生産時に大量の水を使わない素材の利用
- 再利用、またはリサイクル可能なパッケージの利用など
- 考慮された生産過程
- 働く人への健康を考慮した素材の利用、行程の採用
- 人道的、倫理的な労働環境の元での生産
- フェアトレード
- 人道的かつ倫理的な生産過程など
- 水資源への配慮
- 洋服を作る過程では、水を大量に使い、破棄するため、節水した生産行程への変更
- CO2の削減
- 空輸を行わないなど、脱炭素に向けての施策をしている
- ローカルで生産、販売をするなど、輸送にかかるエネルギーの節約
- クリーンエネルギーの利用など
サスティナブルファッションは、元々、ファストファッションの流行で浮き彫りになった、環境問題と社会問題(水資源の乱用、非人道的な労働環境での製造、フェアトレード、廃棄後の洋服から起きる大量の埋め立てゴミの問題 – 流行のデザインを安価で手にすることができるため、洋服を使い捨てする人が増加 – など)に対して、疑問を持ち、声をあげる人が増え、生まれた言葉と言えるでしょう。
また、サスティナブルファッションが広まる中、洋服をレンタルする人や、捨てずにリメイクやアップサイクルする人、ビンテージなどを含め中古品を求める人なども増えてきています。
たまたま、ファッション業界で注目され、サスティナブルファッションという言葉が生まれましたが、全ての製造業でも同じことが言えるでしょう。
まとめ
サスティナブルという言葉は、地球温暖化問題や、環境問題、貧困問題、男女平等などの、世界レベルでの社会的問題への気づきが増すにつれて、2000年以降に使われることが増えてきたトレンドワードです。日本でもここ2-3年で様々な場面で聞くことが増えてきた言葉。企業任せにせず、生活やコミュニティレベルでも、取り入れていけると良いですね。